新年のご挨拶
いつもあぐりいといがわをご利用いただき、誠にありがとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。「米主プロジェクト」や「おてつたび」、新たな野菜栽培にチャレンジした2023年は、新しい発見やつながりが得られた、有意義な年となりました。2024年は、昨年の活動で蓄えたパワーを活かして、もう一回り大きく成長できるように、新たな取り組みを計画しています。その一つとして「あぐり通信」を発行することにしました。私たちが育てる作物の様子や糸魚川の情報を発信することで、あぐりいといがわの活動が多くの方に届き、農業や糸魚川をより身近に感じていただければ嬉しいです。
市野々産コシヒカリの一等米比率は
2023年の農業界において印象深いのは、「新潟県産コシヒカリの一等米比率低下」というニュースではないでしょうか。一等米比率4.9%(2023年10月末時点)は、平年の75%を大きく下回り、過去最低であることが発表されています。その要因として、8月の異常なまでの猛暑と少雨が挙げられています。糸魚川市でも2023年8月は、過去50年の8月のなかでも平均気温の高さは堂々の第1位、降水量の少なさも第2位と発表されており、編集者自身も驚きました。米栽培には過酷な気候が続いた中で、私たちが育てた市野々産コシヒカリは一等米比率100%を維持することができました。次号ではその秘密に迫っていきます!
穀物検査サンプリングの様子
「おてつたび」で新たな出会い
「お手伝いしながら知らない町へ旅に出よう!」
「おてつたび」は、お手伝いに訪れた地域が、旅人(おてつびと)にとって特別な場所になることを願うサービスです。2023年、あぐりいといがわは、はじめて「おてつたび」を利用して3名の「おてつびと」に出会いました。3名には、海・山・川の全てがギュッと詰まった大自然、その恵みで育った美味しい食、そして、糸魚川での暮らしに触れながら、お手伝いをしていただきました。糸魚川を離れる日の「また会いにきます!」という言葉は心から嬉しく、忘れられない思い出です。「おてつびと」は、私たちにとっても糸魚川の魅力を再認識させてくれる大切な存在。今後も定期的に利用して、糸魚川とあぐりいといがわのファンを増やしていきたいと考えています。
「おてつびと」たち。すじまき(5月)
「おてつびと」たち。ぶどうの袋かけ(7月)
「おてつびと」たち。もみすり(10月)
稲刈り体験だヨ、全員集合!
2023年の新しい試みとして始まった「いちのまい『米主』プロジェクト」は一言にすると「お米のサブスク」。一年間、定期的に市野々産コシヒカリ「いちのまい」が届き、年3回の糸魚川産野菜セット、農業体験が無料という特典があるプロジェクトです。私たちがつくった作物を美味しく食べていただくことで、お客さまの心身はすこやかになり、糸魚川の里山も守られる。そんなサステイナブルな循環を目指しています。10月、市野々で開催した稲刈り体験会には、米主を中心に多くの方にご参加いただきました。昔ながらの鎌で、最新のコンバインで、稲刈りの今昔を存分に体験。作業後には「いちのまい」の新米おむすびで昼食。秋の一日を楽しく過ごしていただきました。私たちにとってもお客さまと共に収穫を喜び合える有意義な会となりました。
稲刈り体験
野菜セット
編集後記
この度の石川県能登半島地震で被災された皆さまに、一日も早くいつもと変わらぬ日々が訪れることを願っております。私たちの拠点である糸魚川も液状化現象や建物被害等がありましたが、幸いにも、あぐりいといがわに被害はありませんでした。人間は大地の動きには到底かなわない。そう感じさせられる出来事ではありましたが、私たちはこれまで通り、糸魚川の大地で食べ物をつくり「いのちとこの地をおいしくはぐくむ」ことを続けてまいります。(西連地)