3度目の米づくりを終えて
米づくりチームの一員になってから3年目の私にとって、今年はチャレンジの年でした。トラクターでの田起こしと代かきに初挑戦です。レバーやスイッチの多さに驚きつつも先輩から教わった操作方法を頭に叩き込み、いざ田んぼで実践……ドキドキしました!先輩が付きっきりで指導してくださいますが「狭くて旋回できない!」「まだ真っすぐ走る?ぶつかるって!」と心の中は不安しかありませんでした。ところが、教えどおりにやってみると案外イケる。先輩の技とトラクターの性能に感動しました。広いひろい田んぼの代かきは「眠くなるから要注意!」と言われましたが、緊張からか、そんな余裕はまったくありません(笑)。そんな緊張と不安の連続でも、慣れてくるにつれほんの少し余裕もでてきました。トラクターの車窓から見える景色は、いつもより目線が高いからでしょうか、素晴らしいものでした。残雪がまぶしい糸魚川の山々、驚くほど近くで観察できるカラスやサギたちに楽しませてもらいました。テクニックや作業の正確さなど、先輩方にはまだまだ遠く及ばず、学ぶべきことが多いですが、いろいろなことに挑戦して経験を積み重ね、もっと会社に貢献できるように成長したいと思っています。春作業から、泥と汗にまみれた真夏の溝切り、草刈りを経て辿り着いた稲刈り。数ヶ月間の米づくりを終えて安堵する一方、雑草や倒伏など課題が多く、満足のいかなかった今年の米づくり。これを糧に来年につながる課題解決策、そのために私ができること、新たなチャレンジなど、冬支度をしながら考え中です。
溝切り中の、わたし。
地道な販売戦力と販路開拓
野菜チャレンジ2年目、おかげさまでたくさんの種類の野菜を栽培することができました。収穫が始まった頃は、認知度が低いせいか、私たちの野菜を手に取っていただく機会になかなか恵まれませんでした。そこで考えたのが、レシピや野菜の紹介文を記載したPOPを作成、掲示することで、来店したお客様に確実に気付いてもらうこと、その売り場の様子をSNSでタイムリーに告知するという取り組みです。その結果、徐々にではありますが売り上げを伸ばし、売れ残りを減らせるようになりました。それでも収穫のピークでは販売量よりも収穫量が上回ってしまい、在庫を抱える時期もありましたが、幸運にも文化祭シーズンであり、今まで関わりを持たせてもらった聖学院中学校や早川こども食堂さんの文化祭に出品販売させていただくことでピンチを乗り切れました。この活動では、私たち生産者が消費者の皆さまと顔を合わせられたことがなによりの収穫だと感じました。来年以降も農業を通じた学びや食材の提供を続けながら、地域活動の輪に加えてもらえればありがたいです。また、グループ会社や知人が働く事業所の社員、スタッフが利用する保育園の先生など、日中は働いていて新鮮な野菜を買いに行くことが難しい共働き・子育て世帯の助けになればと、採れたて野菜をお届けする取り組みも行いました。現在、このようなシステムを構築し、農業と食と地域のつながりを見直すことで、その地域課題を解決する地域限定の販売アプリが農業界隈で噂になっているようなので、その活用も視野に入れているところです。継続は力なり!という言葉を信じて、これからも様々な取り組みに挑戦してまいります!
地域の輪のなかで出品販売
鳥獣害対策……その成果は
今年設置したぶどうの鳥獣害対策。私たちの大敵、カラスとハクビシンが侵入できないように側面と天面をネットで囲う、大胆かつシンプルな方法です。果たしてその効果は……大成功でした!収穫を迎えた10月。一房ずつ袋を被せた7月のままの光景に感動を覚えました。昨年までは、毎朝ビクビクしながら足取り重く点検に向かっていました。破られ落とされたぶどうの袋、袋のなかをのぞくと食い荒らされ粒の残っていない房、剥き出しのぶどうに群がるスズメバチ、落とされた袋を被せ直し、また落とされて。そんな毎日の繰り返しに心も身体も疲弊していきました。とってつけたような対策は効果もないばかりか、草刈りや肝心のぶどうの管理にも影響があり、ぶどうの樹に直接被せたネットはただの邪魔者として存在していました。今年設置したものはぶどう園地の外周にネットを隙間なく固定しているものなので、入り口さえくぐってしまえば人も車も思いのままに動けて、栽培管理も草刈りもスムーズです。風通しもよく「やってよかった!」と心から思っています。ただひとつ難点は、天面ネットの開閉がまったく、まったくイメージ通りにできないこと。カーテンのように「スルスルッ」と、思っていたんですけどね(泣)。畳四百枚ほどの一枚ネットを束ねて越冬させる作業とあわせて、ぶどう園で一番の厄介な作業となっております。来年までに頭をひねって、解決します!
ひと房の被害もありませんでした!
編集後記
今年も実りの秋がやってきましたね。あぐりいといがわの秋の実りは米、ぶどう、ミニかぼちゃ色々、などなど。どれも美味しく育ってくれました!自社の作物だけでなく、スタッフが柿、栗などを持ち寄ってお裾分け合戦が始まるなど、職場も、胃袋も、賑わいました♩秋の味覚は美味しい!来年も今年を超える実りの秋にすべく精進を心に誓いました。(松澤)