あぐり通信 Vol.14(2025.02.14)

あぐり通信 Vol.14(2025.02.14)

伝統の小正月行事に豊作を願う

毎年1月15日に開催される小正月行事「青海の竹のからかい」に、米の親方が参加しました!この行事は、さいの神と一連のもので、国の重要無形民俗文化財に指定され、五穀豊穣や家内安全を願い、江戸時代から続いていると言われる大切な行事です。参加した米の親方はその青海地区在住、伝統行事を絶やさないために仕事を休んででも参加しています。地区の若い衆たちが本物の竹を引き合い、その年の豊年・豊漁を占います。参加者が「隈取り(くまどり)」という特徴的なメイクを施しているのも見どころの一つです。毎年賑わいを見せるこの行事、今年も多くの見物人やテレビの取材で賑わっていました!今年の15日は平日だったこともあり、ほかのスタッフは見に行けなかったのですが、新潟のローカルニュースで流れた映像に親方の姿がばっちり映っていました()。後日、スタッフみんなで観賞、何度も巻き戻しては、そのシーンばかり観て楽しみましたよ()。米の親方自らが参加してくれたことで、今年の「いちのまい」は、きっと豊作になることでしょう。この行事をもっと知りたいと思ってくださった方はぜひ、「青海の竹のからかい」で調べてみてください。親方が映っている映像も見られるかもしれませんよ♪。隈取りで顔がわかりにくいですが、探してみてください!


お前も農林業にしてやろうか(笑)


猛暑のなかのトマト栽培

朝8時で35℃、日中には44℃を記録したこともあるビニールハウスの中。人間に心地よい気温があるようにトマトにも生育にふさわしい適温がありますが、ハウス内はその適温を、ゆうに超えてしまいます。ここ数年の猛暑、それも、本格的な夏を迎える前からの気温の高さに、施設(ハウス)で作物を育てる難しさ、自然相手のままならなさを痛感させられます。私たちの主力商品であるトマトも高温により毎年苦労の連続です。日焼けで表面が固くなり成長に耐えられず裂けるもの、着色のタイミングがずれて赤と緑のまだらになるもの、花粉の生成がうまくいかないもの、そもそも花が落ちて実にならないもの……すべてが高温による生理障害といわれます。約2か月の予定の収穫期間が「もう終わり!?」となるのも高温の影響です。側面のビニールをまくり上げて風を通したり遮光カーテンで日差しを遮ったりと、既存の設備で対応を繰り返してきましたが、力及ばず。暑さをコントロールすることはなかなかに難しい。さりとて、このまま手をこまねいている訳にはいきません。今年は新たな高温対策にチャレンジします。ハウス内への強制送風や、屋根ビニールへの遮熱薬剤の塗布などなど、複数の方法を計画中です(なるべくお金をかけずにすませたい……虫が良すぎるでしょうか)。温度や日差し、水や栄養のバランスなど、自然の恵みと人の手が合わさって真っ赤に実るトマト。たくさんのお客様に、美味しく、長く、お召し上がりいただけるように工夫を重ねていきます。

薬剤を塗る前に、屋根のお掃除


ハウスを守れ!!

4年前、雪の怖さを思い知らされました。3日間降り続いた雪がハウスを押しつぶしたのです。太いパイプを使った雪国仕様のハウスも、自然の力には負けました。さて、なぜそんなことがおきるのか。屋根に降り積もった雪は、ハウス内部の暖かい温度に溶かされハウス脇へと滑り落ちます。この滑り落ちた雪が、かえって仇となります。ハウスの脇には屋根から滑り落ちた雪に加え、しんしんと降る雪が積もり……わずかな時間で危険値の「肩(屋根のアーチが始まる部分)」に達します。そうなると、屋根から滑り落ちるはずの雪は行き場を失い、屋根に溜まる一方です。ときに「t(トン)」を超える雪の重さ、アーチ部分はひとたまりもありません。いちばん弱いパイプの継ぎ目部分を上から押されて、ぺしゃんこです。同じ轍を踏んではならじと、ハウス脇に溜まった雪を掘り、屋根から落ちる雪の行き場確保に精を出します。「明日も、雪か」……年に数日とはいえ、四百メートル近い距離を人力で雪ほりしていくのは重労働、ましてや、運がよければ何もしなくても数日で消えてなくなる雪。徒労感漂う作業ですが、ウン百万円の被害には代えられません。まさに「転ばぬ先の杖」の作業です。

4年前の惨状

次第に口数が減ります


編集後記

2月といえば節分。季節を分けると言う意味もあるそうで、暦の上では春がやってきます。毎年3日が節分だと思っていましたが、今年は1日早い2日だったそうです。日付けの勘違いで、邪気を払い無病息災を願う豆まきは出来ずじまいでしたが、体調を整えて元気に働いていきたいと思います。ここにきて大雪に見舞われ、雪かき三昧ですが、春に向けたハウスの準備も順調に始まっています♪(岩﨑)