あぐり通信 Vol.26(2026.02.13)

あぐり通信 Vol.26(2026.02.13)


雪とともにあった頃

新潟県糸魚川市は雪国です。冬になれば家でも職場でも除雪に追われ、過酷な肉体労働に身も心もへとへとになります。雪が降り続けば、早朝の薄暗い中、通勤のために車を掘り出す作業から一日が始まります。寒さも早起きも苦手な私にとって、冬はいまいましい季節です(虫がいないことが救い)。

大人になった今でこそ憂鬱な冬は、子どものころはそこまで嫌いではありませんでした。むしろ楽しみでした。田んぼにできた雪原で、右へ左へ雪玉を転がして雪だるまを作ったり、急傾斜の畔をそりで滑り降りたり、近所の子どもたちと雪合戦をしたり、雪国ならではの遊びに夢中になっていました。

特に思い出深いのが、家の前に作ってもらった大きな「かまくら」。カセットコンロを持ち込んでお餅を焼いたり、カップ麺を食べたり。家の中では普通のことも、かまくらの中では心躍る時間でした。腰まで埋まる雪のなかで兄たちと雪を投げ合い、疲れるとかまくらで一休み。お菓子を食べながら次の遊びを考えて、ワクワクしました。頂上までよじ登り滑り台代わりにしたり、飛び降りたりと、なかなかのお転婆ぶりでした。

遊びつくして家に戻れば、祖父が薪ストーブで焼き芋を焼いて待っていてくれました。冷え切った体に染み渡る甘さ。心もじんわりと温めてくれました。

積もった雪を遠い目で眺めては、暖かい家に引きこもる今。ワクワク感はすっかり消えましたが、子どもの頃に雪にまみれて見た景色は、今でも私の心に残っています。厳しさの中にも楽しみや温もりがあります。私は、そんな冬が好きでした(過去形)。

そりゃあ、かまくらも作れるわ。


そのキャベツは.……

令和7年は野菜チャレンジ3年目にして、はじめてキャベツの売上を出すことができました。新たなチャレンジはいつもの通り手探りでしたが、「やってみるものだな」とスタッフ一同、少し胸をなでおろしていた昨年末のことです。

ニヤニヤしながら近づいて来た社長が一言。「今度さぁ、キャベツつくってくれん?」
……え、今なんて?ムチャぶり?と心の中で呟いてみたものの、時すでに遅し。栽培担当の性で、「なんていう品種ですか?」と発していました。

その話をすっかり忘れていたある日のこと、スタッフが「社長からタネ預かってきたよ~」の一声。驚きを隠せませんでした。どうやら本気だったようです。

こうして、今回挑戦することになったのは「札幌大球甘藍」というキャベツ。北海道で育まれてきた伝統的な品種で、ずっしりとした大玉と強い甘みが特長です。ひと玉で両腕が塞がるほどの大きさ、見た目のインパクトも十分で、その重さは1520キロになるといわれる「でかキャベツ」です。収穫どうするの?とか、いろいろツッコミをいれたいところですが、社長曰く、「このキャベツで話題づくりをしたい」とのこと。現場としては期待とプレッシャーが半々です。

収穫は6月と、10月〜1月頃を予定していますが、正直に言うと、うまく栽培できるかどうかは自信がありません。社長の期待に応えるのも仕事とはいえ、このキャベツはそう簡単ではなさそうです。

そこで、皆様にお願いです。もし無事に収穫できた時のために、このでかキャベツの活用アイデアをぜひ教えてください。レシピでも、イベント案でも大歓迎です。皆さんの声を励みに、このキャベツと向き合っていきたいと思います。何卒よろしくお願いいたします。

今年の初作業。健全な苗づくりへの第一歩。


屋根雪下ろしは危険がいっぱい!

豪雪地帯ではつきものの屋根雪下ろし。ときには命に関わる危険を伴いますが、2mを超える積雪が当たり前の市野々集落では、建物を守るためには欠かせない作業です。

今回は、私たちが実践している安全対策のお話しです。最も多い事故は、屋根やはしごからの転落で、死亡や重傷につながる重大事故のひとつです。雪に覆われた屋根やはしごは滑りやすく、端や段差が見えにくいことが要因です。対策は、落ちないこと。フルハーネス型の安全帯(命綱)を装着して落下を防ぎます。万一、転落した場合に備えてヘルメットも欠かせません。心強いのは建設業である親会社の存在です。こうした安全装備品や、豊富な経験と知識に助けられています。

転落事故での最悪の事態は防げますが、注意すべき危険はもう一つ。地上にいる人の存在です。屋根雪下ろし中は、万が一の転落に備えたり、状況確認のために地上にも人を配置します。屋根から落ちる雪が地上にいる人を巻き込み、埋まる・打撲・窒息といった事故につながることもあり、屋根上と地上で声を掛け合い、位置を確認して作業を行います。地上の人は死角になる軒下などに入らず、建物から距離を取る。、屋根上の人は落とすタイミングや位置を知らせながら雪をおろします。

今年度の屋根雪下ろしも無事故無災害で進んでおります。閑散期とはいえ、冬には冬の作業に追われるこの時期。大雪のたびにげんなりしますが、降らなければ、それはそれで困ることもあるのが雪国です。上手に末永く付き合っていきたいものです。

安全装備でいざ出陣!


編集後記

楽しみにしていた冬季オリンピックが始まりました。私は新潟県出身の平野歩夢選手を応援しています。ケガを乗り越えての出場ですが、活躍を期待しています!暦の上では春ですが、まだまだ厳しい寒さが続いています。オリンピック観戦で夜更かしをして体調を崩さないように体調管理に気をつけましょう。(山内)

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