あぐり通信 Vol.32(2026.08.18)

あぐり通信 Vol.32(2026.08.18)


人がブランド

8月2日、市野々集落で風祭りが執り行われました。風祭りは、これからくる台風シーズンを前に、強風や大雨から作物を守ってもらえるよう願う農耕儀礼です。あわせて、御神体が12年ぶりに御開帳されました。この神事に集まったのは、集落に縁のある30名ほど。普段市野々に暮らす住民が2人の集落にこれほど大勢の人が集まるとは、驚きです。

皆さん地元の方とはいえ、普段生活しているわけではない市野々にこうして人が集まる。それは、集落への想い、そして住民とのつながりがあるからこそでしょう。神事のあとに行われた直会目当てという噂も……(笑)。

区長さんはじめ集落の皆さんが声をかけ、集まってもらうまでの苦労はもちろんあります。それでも、この日の光景に、私たちが目指す「関係人口をつくる」のゴールを見た気がしました。

イベントにしろ農業体験にしろ、私たちが呼び掛けて、果たしてこれだけの人が集まるのか。厳かな神事と笑い声溢れる直会の最中、一人悶々として過ごしてしまいました。もちろん、「関係人口」は集まる人数だけで測るものではないことは分かっています。ですが、30人も集まるという事実に圧倒されました。私たちの力不足を痛感させられたのです。 

これからも力を入れていきたい「関係人口の創出」。それには、農業への想いや地域の魅力を伝えていくことが大事です。ただ、それだけではありません。この日の光景から、「人」が大きな魅力になることに気づきました。想いはもちろん、考え方や接し方自体が魅力となり、人を惹きつける。市野々の住民を見て、接して、学んだ一日になりました。

人そのものがブランド。あの人がいるから。あの人と一緒に。そう思っていただけるように、自分自身を磨いていきたい。(青木)

舞台は小さなお社、日吉神社。


ぶどう園の憎いヤツ

ぶどうが色づいてくると必ずやってくる憎いヤツがいます。それは、ハクビシン。
昨年の「コレは!」という対策もハクビシンには通用しませんでした。そこで今年は、電気柵を張ることにしました。ぶどうには触れさせない、いや、近づかせない作戦です。

ハクビシンは6センチのすき間があれば入り込むため、電線は地面スレスレに設置します。ただ、地面や雑草に触れてしまうと漏電、効果が激減するため、電線がたるんではいけません。支柱は2m間隔。他の動物用の2倍以上の本数が必要、その数200本ほどです。

雨が少ないせいで土は固く、ハンマーで叩いても簡単には刺さりません。次第に大振りになり、狙いが外れて空振りも増えてくる。「あぁ、もうっ!」と苛立ちが募ります。
サッカーコートほどの広さに打ち終えると、腕はすっかり限界、上がりません。が、電線を設置する作業が控えています。地面スレスレに設置するには、膝も腰も曲げたまま進みます。サッカーコートを一周するだけですが、途中で何度も腰を伸ばして休憩しました。滝のような汗を流しながら、ようやく設置完了。ジリジリと痛いほどの日差しのなか、腕に続き足腰も限界に達しました。

それでも、張り終えた電気柵を眺めると、なんとも言えない達成感がありました。が、ぶどうを守るためとはいえ……頭が痛くなります。

後日、痛くなったのは頭ではなく全身、でした。筋肉痛です。出かける予定の休日も家でゴロゴロする羽目に。ハクビシン、なんて憎いヤツでしょう。(サワダ)

すでに草があたりそう(泣)


今年のトマトでできた大農

あぐりいといがわの「樹上完熟トマトジュース大農」は、私たちが育てたトマトだけを使ったジュースです。今年は、収穫したトマトのうち約3トンがトマトジュースになりました。

令和7年産のトマトで作った大農が完売した7月初旬、いよいよ今年のトマトで作った大農の販売が始まりました。

毎年この時期に、その年に収穫したトマトで作られたものに変わります。加工業者から納品されるその年最初の大農は、まずスタッフで試飲します。口に入れた瞬間のフルーティーな香りと、トマトの旨みが存分に楽しめる渾身の出来。今年のも「やっぱり旨い!」。 

大農は、あぐりのトマトとひとつまみの食塩だけで作っています。だから、トマトの味がそのまま、大農の味になります。あぐりのトマトや大農を長年ご愛顧いただいているお客様からの、「今年もやっぱり美味しいね」というお声は、励みになります。そして、この味をしっかり守っていかなければと背筋も伸びます。「いつもどおり美味しい」。この先も「やっぱり美味しい」。そんな声が聞けるよう、とことんこだわって、旨いトマトを作っていきます。今年のトマト販売は終了しましたが、今年のトマトで作られた大農も、どうぞよろしくお願いいたします。(広報 マツザワ)

令和8年産「樹上完熟トマトジュース大農」


編集後記

尿管結石になりました。わずか4ミリの石に泣かされるとは……さすが、世界三大激痛です。痛みに耐えかねて救急外来を受診。約50年ぶりの座薬は痛いやら恥ずかしいやら。自然に出ますよと言われましたが、出た証に、ファンファーレくらい鳴ってほしい。翌日、夢だったかのように痛みは消え……ファンファーレは鳴ってくれなかった。――出た、のか。(青木)

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